簿記3級 現金
現金勘定
◯文字通り現金と呼ばれる通貨の他、通貨代用証券(実質的に現金として扱うもの。他人が振り出した小切手や郵便為替証書など)も現金勘定で会計処理する。
◯手形や小切手は当座預金口座がないと振り出せない。利息なし。
◯小切手や手形が振り出された後に当座預金口座の残高が不足すると、当然その小切手や手形は効力を失う。これを「不渡り」という。不渡りを出すと企業としての信用に傷がつくため(信用に傷がつくと融資などの際に不利となる)、企業としては不渡りをなるべく回避したい。そのために「当座借越」がある。
◯手形は当座預金口座がないと振り出せないが、手形を振り出した時は「支払手形」勘定で処理するので注意。他人振出の手形を受け取ったときも「受取手形」勘定になるので注意。
小切手
◯自社振出の小切手は当座預金勘定で処理。他社振出の小切手は受け取った時も支払いに用いる時も現金勘定で処理。
帳簿記入 基本
◯取引:
簿記での「取引」とは、資産・負債・純資産・収益・費用に増減を生じさせる活動のこと。相手先企業と話がまとまっただけ、契約書を交わしただけなどは、簿記では「取引があった」とは言わない。
仕訳
◯仕訳とは、何か取引があった際に、以下の処理をすること。
その取引に関係のある勘定科目を設定
↓
ある勘定科目の増減と、それに伴う相手勘定科目の増減を同時に記入
↓
取引の金額を記入
◯各仕訳をまとめたものを「仕訳帳」という。
勘定記入
◯勘定記入とは仕訳をもとに勘定口座に記入すること。転記ともいう。
◯勘定口座:各勘定ごとにその増減をまとめたもの。T字フォームとも。記入されていく勘定は相手勘定科目になる。
◯総勘定元帳:勘定口座を一つにまとめたもの。「標準式」と「残高式」がある。
◯相手勘定科目が複数ある場合は、それらをまとめて「諸口」と記入する。
◯借方と貸方を比較して、借方の方が金額が大きい場合「借方残高」、貸方の方が金額が大きい場合を「貸方残高」という。
◯元丁:総勘定元帳の対応する箇所を示したもの。
◯仕丁:仕訳帳の対応する箇所を示したもの。
その他
◯主要簿:仕訳帳、総勘定元帳
◯補助簿:主要簿には書かれていない細かい内容が記載されているもの。現金出納帳などいろいろある。